PKS(パーム椰子殻)の特徴
PKS(パーム椰子殻)は、Palm Kernel Shellの略語。PKSは、アブラヤシの種核(パーム核)からパーム核油を絞った後のヤシ核殻で、バイオマス発電燃料の固体燃料として利用されている。主にインドネシアやマレーシアから輸入されており、インドネシアのPKS生産量は年間1,100万トン(インドネシアPKS事業協会)。PKSはバイオマス発電の燃料としてFIT制度で認定されている。PKSの発熱量は1kg当たり約4,300~4,800kcalであるが、品質面では、異物の除去や水分含有率のコントロールが課題となりやすい。
PKSを使用するメリット
PKSは以前は農業の残渣とされていたパーム椰子殻で、再生可能エネルギーの安価な燃料として使用できるため、輸入量は増加傾向にある。油分を含むため、一般的な木材に比べて熱量が高い。安定して輸入できることも発電所の安定稼働につながるため、多くのバイオマス発電所で使用されている。
PKSのFIT制度
PKSを使って発電した電力を固定価格買取制度(FIT)で売電するには、持続可能性の確保を確認できる第三者認証が必要だ。現在、経済産業省により認められている第三者認証は、(1)「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」、(2)「持続可能なバイオ燃料に関する円卓会議(RSB)」、(3)「グリーン・ゴールド・ラベル (GGL)」の3つだ。
RSPOは、搾油工場(POM)やアブラヤシ農園に対する第三者認証だ。日本へのPKSの輸出入においては、在インドネシア日本国大使館(経済産業省)の第1書記から、RSPO認証が義務づけられていないことが確認されている。2023年4月以降は、第三者認証が輸入の条件になると見込まれている。さらに、SDGs(持続可能な開発目標)に関連して、RSPO認証とは別にRSB認証を取得する動きがある。RSBは、SDGsに基づくPKS販売者自身の認証だ。PKSのFIT制度における持続可能性を確認できる第三者認証などについて、経済産業省のバイオマス持続可能性ワーキンググループにおいて議論がなされている。
PKSを輸入するには
PKSのHSコードは2306.60、統計品目番号(関税品目コード)は2306.60.000となっている。
【分類】
第23類: 食品工業において生ずる残留物及びくず並びに調製飼料
23.06 : その他の植物性の油かす(粉砕してあるかないか又はペレット状であるかないかを問わないものとし、第23.04項又は第23.05項のものを除く。)
2306.60.000:パーム油かす及びパーム核油かす
詳しくはこちら⇒輸入統計品目表(実行関税率表)実行関税率表(2022年1月1日版)