RSPO認証とは?

「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」は、下記7つのステークホルダーが中心となり、2004年に設立された非営利組織だ。

  1. アブラヤシ生産者
  2. 製油業・商社
  3. 製品製造業
  4. 環境NGO
  5. 社会・開発NGO
  6. 銀行や投資家
  7. 小売業


 RSPOは、持続可能なパーム油製品の生産や購買、融資、利用を促進するため、パーム農園、搾油工場を対象として、環境を守り、持続可能で社会的に有益な生産であることを証明する「P&C(原則と基準)認証」、製造・加工・流通工程の全段階で確実に受け渡すシステムが整っていることを示す「サプライチェーン(SC)認証」の2つの第三者認証を設けている。RSPOはパーム油を対象とする認証で、認定機関による第三者の検証により認定される。有効期間は5年。毎年、コンプライアンスの順守について確認が行われる。監査のコストはRSPO認定を受ける生産者が負担する。


 世界のRSPO認証を受けたパーム油の割合は19%。認証油は1,910万トンで、その生産面積は325万haにおよぶ。RSPO認証のパーム油の生産国は、インドネシア51%、マレーシア42%、パプアニューギニア5%、ブラジル1%、コロンビア1%となっている。

FIT制度のRSPO認証


 バイオマス燃料の供給において、持続可能性の確保やトレーサビリティの必要性が高まっている。再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)では、パーム油(バイオマス液体燃料)に関して、持続可能性の確認に関する経過措置による猶予期間(2022年3月末予定)の終了後には、RSPOの第三者認証が求められる見込みだ。また、SC認証により、認証燃料が非認証燃料と完全に分離されたかたちで輸送されたと証明することが必要となるだろう。

RSPO認証を受けるには

(1)サプライチェーンにおける役割を選択する。
(2)サプライチェーンシステムを選択する。
(3)RSPOメンバーになる。
(4)RSPO認証を受ける。
(5)認証を受けたサプライヤーからオイルを購入。
(6)認証を受けたパーム油を使用していることを示す。

 RSPO認証を受けたパーム油は、下記のように搾油工場、輸送、精製、消費者のサプライチェーン全体で通常のパーム油とは別に保管されることが必要だ。パーム油はサプライチェーン全体で第三者認証をを得ており、トレーサビリティを追跡できる。

RSPO Supply Chains
RSPO認証を受けたパーム油のサプライチェーン事例

出典:持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)