世界的にパーム原油(CPO)の価格が高騰しているため、食用パーム油も値上がりしている。

 インドネシア植物油産業協会(GIMNI)の上人理事・Sahat Sinaga氏は、ロッテルダム港により世界に向けて発表されたパーム原油(CPO)の運賃保険料込み(CIF)価格が高騰していると話した。インドネシアの現地のCPO価格も高くなり生産コストが上がっているため、食用パーム油が値上がりしている。

 CPO価格が高騰しているのは、コロナ禍や悪天候により世界的に植物油の在庫が不足しているためだ。Sinaga氏は、「インドネシアの国営アンタラ通信社によると、カナダの菜種油とアルゼンチンの大豆油の生産が減少し、植物油の価格がさらに高騰しています。マレーシアでは、アブラヤシの収穫を行う労働者が不足しているため、CPO生産量が減少しています。世界的に植物油が不足しており、在庫もさらに減少しています。そのため、今年に入ってからパーム油はさらに高騰しています」という。Sinaga氏は、少なくとも2022年第1四半期までに、パーム油の価格はこれらの要因によりさらに高騰すると予測した。

 インドネシア農業省食料安全保障庁のデータによると、食用油は27日現在1リットルあたり平均16,230ルピア(前日比0.93%増)となっている。最も高騰しているアチェ州では、食用油が1リットルあたり17,380ルピア、最も安価なベンクル州では、1リットルあたり14,890ルピアだ。

※ 時刻はインドネシア西部標準時(WIB)。

出典:Info SAWIT