マレーシアのパーム油価格は4,000リンギットを超える水準が続くが、パーム油の生産が増加し、1月下旬の旧正月シーズンに需要が減少するため、2023年4~6月に価格が急落する可能性があると予測されている。
パーム油価格が急落する可能性
シンガポールに拠点を置くパームオイル・アナリティクスの共同創業者サティア・バルカ氏は、粗パーム油(CPO)価格は、11月1~10日における30%の上昇幅を超えて上昇し、1tあたり4,000リンギットの水準が続く確信していると語った。加えて、生産が増加し、旧正月シーズンに需要が減少すると予想されるため、2023年4~6月に価格が急落する可能性があると警告した。
サティア・バルカ氏は、中国政府はコロナ禍で短期間かつ散発的に、貿易活動を迅速に閉鎖することがよくあるため、中国が貿易を開放する目途に関しては見通しが立たないと述べた。
The Edge Marketsによると、サティア・バルカ氏は、「世界第2位の規模をもつ中国活動経済が本格的に再開すれば、マレーシアのパーム油の輸出は増加し、在庫は減少する傾向にあり、パーム油価格は4,000リンギットを超える水準が続く可能性があるでしょう」と語ったという。
サティア・バルカ氏は23年のマレーシアのCPO生産量は1,850~1,890万トンになり、インドネシアのCPO生産量は前年比3%増の5,100万トンになるだろうと見積もっている。「11月19日の第15回総選挙後に発足したマレーシアの新政権が、パーム油の原料となるアブラヤシ農園の外国人労働者の募集体制を整えられるかどうかは定かではありません」(サティア・バルカ氏)。
出典:InfoSAWIT 12月10日付