世界的な不況が懸念されるなか、ウクライナ危機、インドネシアの輸出政策、肥料の入手に対する懸念、人手不足、天候不順などにより、粗パーム油(CPO)の価格は来年も引き続き堅調であると予想されている。

 Joseph Tek Choon Yee・マレーシアパーム油協会(MPOA)会長は、ウクライナ危機と天候不順により粗パーム油(CPO)の需要が高まり、CPO価格が上がる可能性があると述べた。マレーシアのニュースサイト、The Starによると、Joseph Tek Choon Yee会長は「ウクライナ危機により、ヒマワリ油を含む世界の植物油の供給が停止しました」と語ったという。

 加えて、ラニーニャ現象が再発することで、マレーシアを含む東南アジアで年末の梅雨の時期に、大雨や大規模な洪水が発生するリスクがあるという。これらにより、パーム油の原料となるアブラヤシの収穫に影響がおよび、CPOの供給量に影響が出る可能性がある。

 マレーシアでは、外国人のプランテーション労働者の到着が遅れており、人手不足だ。そのため、CPO生産量は減少する可能性があり、3年連続での減少になると予想されている。

出典:InfoSAWIT 11月13日付