インドネシアにとって外貨取得する商品の1つである、南スマトラ州の小規模農家が生産する、パーム油の原料となるアブラヤシの実(FFB)の価格は毎年上昇し続けている。たとえば、樹齢10~20年のFFB価格は2019年には1kg当たり1,369.82ルピアであったが、20年には1,717.81ルピアとなり、21年には2,502.13ルピアまで上昇した。
22年になると一時期、1kg当たり4,000ルピアを超えていたが、インドネシア国内の食用パーム油の問題により大幅に安くなった。しかし、インドネシア政府がFFB価格を上げるためにいくつかの政策を発表するとFFB価格は再び上昇し、食用パーム油の価格は下落した。
南スマトラ州のPSP Ahli Madya Plantation Agencyの分析者・Rudi Arpianは、食用パーム油の平均価格はかつて1Lあたり18,000ルピアであったが、現在は14,000~15,000ルピアで販売されていると語った。Lemabang市場では14,000ルピア、km 5市場では15,000ルピアで販売されている。
Rudi Arpianは「インドネシア政府がすべてのパーム油製品に対する輸出時のパーム農園基金の課税をゼロにする政策を10月31日まで延長すると決定したことは、105,962件のアブラヤシ農家だけでなく、粗パーム油(CPO)工場や輸出企業にとっても非常に良いことです。彼らはFFBの価格が改善されたことに満足しており、一方でかつて過剰になっていたCPOの在庫が通常に戻り始めました」と語った。
インドネシア政府はこの勢いを維持するために、バイオディーゼルの割り当てを1,015万1,018キロリットルから1,102万5,064キロリットルに増やすことを決定した。食用油であるレッドパーム油工場を建設し、「インドネシアの持続可能なパーム油(ISPO)」認証を促進し、パーム油の原料となるアブラヤシの生産量を増やすために生産量が落ちたアブラヤシの木を植え替える「小規模農家パーム再植計画(SRP)」を促進することも、インドネシアがパーム油の輸出を拡大するために役立つと見られている。
輸出時のパーム農園基金の課税をゼロにする政策が延長されたことで、輸出が正常に行われ、FFB価格が上昇することが期待されている。「南スマトラ州のFFB価格は1kg当たり約2,189.82ルピアですが、9月の初旬にさらに上昇する可能性があります」(Rudi Arpian)。
出典:InfoSAWIT ENGLISH 9月4日付