マレーシア証券取引所デリバティブ部門での粗パーム油(CPO)先物の価格は、ディーラーの予測によると、CPOの輸出が増加する可能性があり、上昇傾向が来週も続く可能性があるという。

 マレーシア国営ベルナマ通信によると、パーム油トレーダーのデビッド・ング氏は、「粗パーム油(CPO)輸出が増加するという期待が高まっているため、来週のCPO先物取引は1tあたり約4,000~4,600リンギットになると想定しています」と語ったという。

 マレーシア証券取引所デリバティブ部門のCPO先物価格は先週、シカゴ商品取引所(CBOT)での大豆油の先物価格が上昇し、世界市場で植物油価格が高まったため、概ね上昇した。しかし、マレーシアは、パーム油の原料となるアブラヤシの実の生産量がピークとなる季節に先立って在庫を輸出するため、インドネシアとの激しい貿易競争が続くだろう。

 Maybank Investment Bank Bhd (Maybank IB)によると、インドネシアが発表したイニシアチブにより、マレーシアからの輸出の増加に先立って、インドネシアが輸出を増加させる可能性が高いという。

 インドネシア政府は、国内市場(供給)義務(DMO)の条件を引き上げ、CPO輸出基準価格を毎月ではなく2週間ごとに見直し、輸出税の体系を改訂することを発表した。

 インドネシアでは、8月のCPO基準価格は1tあたり872.27ドル(1ドル=4.44リンギット換算)に引き下げられたため、輸出税は1tあたり288ドルから52ドルに大幅に下がり、インドネシアからの輸出が増加した。これにより、マレーシアのパーム油の輸出は影響を受けると予測されている。

出典:InfoSAWIT ENGLISH 8月17日付