ヒマワリ油の生産国であるウクライナが、ヒマワリ油などの植物油の輸出を再開する計画を立てている。そのため、ヒマワリ油の代替品となる粗パーム油(CPO)の価格が下がる可能性があると予測されている。

 小麦と植物油、とくにヒマワリ油の生産国であるウクライナは、8月に300万トンの植物油を輸出する計画を立てている。そのうち130万トンがドナウ川の河川の港から運ばれる。全ウクライナ評議会副会長・デニス・マルチュク氏がウクルインフォルムメディアセンターでの記者会見で、この計画を発表した。

 デニス・マルチュク氏によると、ロシア軍によりウクライナの領土が一時的に占領され、多くの農業用小屋が壊れているため、ウクライナ政府は農産物を保管するための代替方法を探したという。

 ロシアによるウクライナ侵攻の影響が出る前は、植物油の供給が世界的に管理されていた。しかしウクライナ危機により、多くの国でコストを上げる圧力がかかり、供給体制が混乱した。ヒマワリ油の供給が途絶える可能性があったため、その代替品となる粗パーム油(CPO)価格は大幅に上昇した。

 CPO価格は大豆油などの植物油の価格を上回り、かつてピーク価格に達した。インドでは、ウクライナ戦争が起こってから、パーム油、大豆、ヒマワリ油などの小売平均価格は、数週間で大幅に上昇したという。

出典:InfoSAWIT ENGLISH 8月6日付