マレーシア証券取引所デリバティブ部門では、7月20日の粗パーム油(CPO)の価格は、この日、4%以上、上昇した。CPO価格の下落に伴い、アジアのバイヤーからの新たな需要が後押しされた。

 マレーシア証券取引所デリバティブ部門では、10月に納品されるパーム油先物・FCPOc3は、7月20日の初期段階で161リンギット(約4.22%)上昇し、1tあたり3,973リンギット(892.61ドル)になった。

 ロイターによると、インドネシア政府がパーム農園基金管理庁(PFMA)のパーム農園基金による課税を一時的に撤廃し、粗パーム油(CPO)価格が過去1年間で最低水準になったため、アジアの消費者は備蓄を補充するためにパーム油の購入を増やしている。

 マレーシア・パーム油庁(MPOB)の7月19日の公式通達によると、マレーシア政府は8月のCPO輸出税を8%に維持し、基準価格を引き下げた。マレーシア・プランテーション事業・商品省の7月19日の報告によると、マレーシアは深刻な労働力不足のために、毎日約57,880tのパーム油の原料となるアブラヤシの実(FFB)を収穫できず、月間約150万トンのCPO生産減となっているという。

 7月21日の大連商品取引所では、この日、大豆油・DBYcv1は0.7%上昇し、パーム油・DCPcv1は2.1%上昇した。シカゴ商品取引所の大豆油・BOcv1は0.2%下落した。CPOは、世界の植物油市場において、競合するほかの植物油価格の影響を受ける。

 ロイターのテクニカルアナリスト、ワン・タオ氏は、CPO価格は1tあたり6,698リンギットという記録を打ち立てた5年間の価格サイクルが終わったため、1tあたり4,246リンギットになる可能性があると話している。

出典:InfoSAWIT ENGLISH 7月22日