6月末のマレーシアの粗パーム油(CPO)備蓄は、インドネシアがCPOの輸出を再開し、パーム油の輸出量が増加したため、過去7カ月で最高レベルとなった。
マレーシア・パーム油庁(MPOB)によると、世界第2位の粗パーム油(CPO)生産国であるマレーシアの6月末のパーム油の備蓄は、前月比最大8.76%増の166万トンとなり、2021年11月以来で最高水準となった。6月のマレーシアのCPO生産量は前月比5.76%増の155万トンとなり、過去7カ月で最も多い。
ロイターによると、マレーシアの首都、クアラルンプールのトレーダーは、マレーシアのほとんどのパーム農園で労働者が不足しており、供給に関する問題を抱えているため、期待されていたほど生産量が増加していないと語ったという。
インドネシアが一時的な輸出禁止を5月に解除し、輸出を促進する一連の規制を公表したため、6月のマレーシアのCPO輸出は前月比13.26%減の119万トンになった。インドネシア政府は、バイオディーゼル燃料を軽油に混ぜる割合を以前の30%から、「B35」として知られる最大35%まで増加させることを計画しており、7月20日から実施する。パーム油の輸出を促進し備蓄を減らすため、輸出税を削減することを検討することも課題だ。
調査会社のCGS-CIMB リサーチの農業部門研究責任者であるIvy Ngは、最新のレポートで「B35」はCPOの使用量を増やして備蓄を減らし、価格に対する国民の感情を改善するのに役立つと話した。しかし、B35政策によって増えるCPO使用量は月間13万4,000t程度と推定されるため、備蓄を効果的に削減するのに時間がかかる。
出典:InfoSAWIT ENGLISH 7月15日