インドネシア政府が食用パーム油とその派生品に関する輸出を再開した。インドネシアのルフット・ビンサル・パンジャイタン海洋・投資調整大臣は、6月5日までに、約30万2,000tにあたる251件の輸出承認があったことを発表した。

 インドネシア政府は食用パーム油の供給を十分に確保するために、国内市場(供給)義務(DMO)と国内価格義務(DPO)を再開した。これらの規制により、輸出事業者は国内市場(供給)義務により、輸出するパーム油の20%を国内流通に割り当てる必要がある。

 インドネシアのルフット・ビンサル・パンジャイタン海洋・投資調整大臣は6月5日のオンライン記者会見で、「6月5日までに、約30万2,000tにあたる輸出251件が承認されました」と発表した。

 一方、ムハマド・ルトフィ商業大臣は、粗パーム油(CPO)の総輸出計画は140万4,000tに達したことを発表した。商業省によると、企業23社が251件の輸出承認を行ったという。輸出承認の内訳は、CPOが3万550t、RBDパーム油(※)が13万725t、RBDパームオレインが13万8,657t、使用済み食用パーム油が2,100tとなった。

 インドネシアでは、パーム油の輸出はまもなく承認されるため、小規模農家が生産したパーム油の原料となるアブラヤシの果実(FFB)の価格に悪影響がおよぶことはないだろう。「FFBの価格がまだ安い場合は迅速な措置が行われ、その後、インドネシア政府は解決に向けた政策を定めるでしょう。アブラヤシの果実の価格が1kg当たり2,500ルピアを超えることを願っています」(ルフット海洋・投資調整大臣)。

出典:InfoSAWIT ENGLISH 6月7日

※ 精製、漂白、脱臭されたパーム油。