2022年3月の世界の粗パーム油(CPO)ロッテルダム港CIF平均価格は1tあたり1,813ドルと前月比291ドル上昇した。インドネシア国営企業KPBN社によると3月のFOB平均価格は1tあたり1,151ドル(1kg当たり16,510ルピア)と同69ドル上昇したという。3月のインドネシアのパーム油製品輸出額は35億1,300万ドルと同7億1,300万ドル増加した。
3月のインドネシアのパーム油輸出量は201万8,000tと同8万トン減少した。最も減少幅が大きかったのは精製パーム油と油脂化学品で、精製パーム油は2月の168万7,000tから3月には154万9,000tに減少し、油脂化学品は2月の29万8,000tから3月には34万2,000tに減少した。輸出先では、ロシアが同50%減と最も減少幅が大きく、マレーシアが同41%減、オランダが同33%減と続く。
インドネシア国内でのパーム油消費量は2月の137万7,000tから3月には150万7,000tに増加した。消費量が最も増加したのは食品であり、3月は63万5,000t(同14万6,000t増)となった。油脂化学品の消費量は比較的安定しているが、バイオディーゼルの消費量は2月の71万トンから3月には69万7,000tに減少した。
2月のCPO 生産量は350万5,000t、パーム核油(PKO)生産量は32万9,000tであったが、3月は季節的要因により、CPO生産量は378万2,000t、PKO生産量は36万8,000tに増加した。生産量が大幅に増加したのは、長期間生産量が停滞した後に生産が回復したためと見られている。これらの生産、消費、輸出の動きにより、3月のインドネシアのパーム油最終備蓄量は568万3,000t(同63万2,000t増)となった。

出典:インドネシアパーム油協会(IPOA) 5月19日付