マレーシア証券取引所デリバティブ部門での4月21日の粗パーム油(CPO)価格は、他の植物油や原油が値上がりしたことを受けて、上昇した。相場は動いているが、今月のマレーシアの輸出需要の低迷による影響がまだ影を落としている。
マレーシア証券取引所デリバティブ部門の7月納品のパーム油先物FCPOc3は、4月21日の取引の初期段階で89リンギット(約1.41%)上昇し、1tあたり6,397リンギット(1,494.63ドル)となった。ロイターによると、投資家は、世界1位のパーム油生産国であるインドネシアが、5月にパーム油輸出税とパーム農園基金の徴収に関する輸出基準価格を引き下げることを期待している。
4月1~20日のマレーシアのパーム油製品の輸出は、貨物調査会社のデータによると、同期間のなかで前週と比較して14~18%減少した。原油価格は、リビアからの原油の供給が低迷し、国際通貨基金(IMF)が世界経済の成長予測を引き下げたため、需要の先行きに対する懸念の影響を受けたが、その後、上昇した。原油価格の高騰により、パーム油はバイオディーゼルの原料として選択されやすくなっている。
4月21日の大連商品取引所では、この日、大豆油・DBYcv1は0.8%上昇し、パーム油・DCPcv1は0.7%上昇した。シカゴ商品取引所では、大豆油・BOcv1が同0.3%上昇した。ロイターのテクニカルアナリスト、ワン・タオ氏は、パーム油価格は再び1tあたり6,548リンギットで堅調に推移し、1tあたり6,664~6,686リンギット前後まで上昇が見込まれると指摘している。
出典:InfoSAWIT 4月21日付