ウクライナ危機での米国の原油備蓄の増加と上海でのロックダウンの延長により、原油の需要が減速するのではないかという懸念が起こり、原油先物価格が安くなった。それに伴い、CPO価格が下落した。

 マレーシア証券取引所では、2日連続で上昇していた粗パーム油(CPO)先物価格が、4月6日に下落した。CPO価格が下落したのは、ロシアに対する新たな制裁により、世界の多くの商品の供給への懸念による損失が限定されたためだ。デリバティブ取引では、6月納品のパーム油先物FCPOc3は、初期段階の取引で1tあたり33リンギット下落(▲0.56%)し、5,882リンギット(1,394.50ドル)になった。

 ロイターによると、原油先物取引で、米国の原油備蓄の増加と上海でのロックダウンの延長により、需要が減速するのではないかという懸念が起こったという。そのため、バイオディーゼル材料としてのパーム油が魅力的ではない選択肢となったため、パーム油価格が前日比で安くなった。

 米国・ホワイトハウスは4月6日、ロシアがウクライナの都市・ブチャで争いを起こしたことを非難し、米国とその同盟国はロシア銀行に新たな制裁を与え、ロシアへの新たな投資を禁止するだろうと発表した。

 ロシア・プーチン大統領は4月5日、西側の制裁により世界的な食糧危機が起こり、エネルギー価格が上昇したため、ロシアは敵対する国への食糧輸出を監視しなければならないと発表した。ロイターの分析によると、CPO価格は1tあたり5,966リンギットであるが、1tあたり約6,104リンギットまで上昇する可能性があるという。

出典:InfoSAWIT ENGLISH 4月8日付