マレーシアパーム油委員会(MPOB)は3月21日、マレーシア政府が粗パーム油(CPO)の4月の輸出関税を8%に維持することを発表した。4月の輸出関税を定める粗パーム油(CPO)基準価格は1tあたり5,925.33リンギットになる。

 マレーシアパーム油委員会(MPOB)が3月21日に行った発表によると、マレーシア政府は粗パーム油(CPO)の4月の輸出関税を8%に維持する。世界第2位のCPO輸出国であるマレーシアは、4月の輸出関税の粗パーム油(CPO)基準価格を1tあたり5,925.33リンギットに決定したという。

 ロイターによると、マレーシアの輸出関税はCPOが1tあたり2,250~2,400リンギットで販売されている場合には3%となり、CPOが1tあたり3,450リンギットを超えると最高額の8%となる。

 マレーシアの輸出関税の仕組みはインドネシアとは異なっている。インドネシアの輸出関税には、輸出税とパーム油プランテーション基金管理庁(PFMA)が管理しているパーム農園基金の徴収の2つがある。輸出税は3月時点で1tあたり200ドルであり、国が決定する税制に合わせて調整される。パーム農園基金の徴収は3月時点で1tあたり175ドルであり、バイオディーゼル、小規模農家の再植林計画、研究開発、パーム油の広報の助成金として用いられる。この2つの輸出関税の影響で、インドネシアから輸出されるCPOの価格は約30%低下する。

 一方、インドネシア政府は食用パーム油の価格を安定させるために、CPO輸出税を改定する見込みだ。パーム油プランテーション基金管理庁の公共サービス義務に関する財務大臣規則(RMF)No.57/PMK.05/2020の3番目の代替案となる、3月18日に発行された財務大臣規則No.23/2022によると、粗パーム油、粗パーム核油、粗パームオレイン、粗パームステアリン、粗パーム核オレイン、粗パーム核ステアリンなどのHSコード15の製品は、下記の通り、輸出税が変更される。

CPO基準価格輸出税
$1,000~1,050$175
$1,050~1,100$195
$1,100~1,150$215
$1,150~1,200$235
$1,200~1,250$255
$1,250~1,300$275
$1,300~1,350$295
$1,350~1,400$315
$1,400~1,450$335
$1,450~1,500$355
$1,500~$375
1tあたり

出典:InfoSAWIT ENGLISH 3月25日付