ウクライナ危機でパーム油の価格が高騰している。一方、マレーシアパーム油委員会(MPOB)会長・Datuk Dr. Ahmad Parveez Ghulam Kadirは、「パーム油の価格はピークに達しており、近い将来に下落すると予想されています」と発表した。

 マレーシアパーム油委員会(MPOB)会長・Datuk Dr. Ahmad Parveez Ghulam Kadirは、「粗パーム油(CPO)の価格が1tあたり8,000リンギットを超え、最高記録を達成しました。しかし、パーム油の価格はピークに達しており、近い将来に下落すると予想されています」と発表した。

 インドネシア政府が、パーム油生産者に生産量の5分の1を固定価格で国内市場に販売することを義務付ける規制を行ったことから、CPOは1tあたり7,000リンギットになると予測されていた。しかし、ウクライナ危機により、CPOは1tあたり8,000リンギットを超えた。

 Ahmad Parveez 会長は3月上旬の「Palm&Lauric Oil Conference 2022」の記者会見で、「パーム油価格をさらに高騰させるような新たな危機が起こらない限り、今よりも高騰することはないだろうと考えています」と話した。

 Ahmad Parveez会長は、CPOが過去数日間で1tあたり7,000リンギットを下回ったことを見て、ウクライナ危機がいつまで続くかわからないことから、CPO価格は1tあたり5,000リンギットを超えたままだろうと考えた。マレーシアの経済・金融メディアのThe Edge Malaysiaによると、Ahmad Parveez会長は、「この状態がしばらく続くかどうかは疑わしいですが、少なくとも今年の上半期は5,000リンギット以上の価格が続くでしょう」と話したという。

 ウクライナ危機でひまわり油が不足していることを受けて、企業は原材料をCPOに切替えたため、3月納品のCPO契約は1tあたり8,163リンギット、4月納品の契約は同7,435リンギット、5月納品の契約は同6,762リンギットに上昇した。

出典:InfoSAWIT ENGLISH 3月23日付