インドネシア経済の主要分野の1つであるパーム油産業は、2021年の非石油・ガス部門の総輸出額の17.6%を占める。
インドネシア産業省報道官・Febri Hendri Antoni Arifは10日、「2021年のパーム油の輸出量は4,031万トン、輸出額は前年比56.63%増の約357億9,000万ドルとなりました」と発表した。パーム油産業は労働集約型の産業であるため、直接労働者約420万人、間接労働者約1,200万人を雇用している。
Febri Hendri Antoni Arif報道官は「パーム油産業により、外国為替が節約され、環境にいい影響を与えるバイオディーゼル使用義務化計画により、インドネシアのエネルギーの独立性が実現されます」と言った。バイオディーゼル使用義務化計画により、インドネシア経済が活性化されるという。
インドネシア政府は軽油にバイオディーゼルを30%混合した「B30」を使用することで、21年のディーゼル燃料輸入量を最大902万キロリットル削減した。これにより、約45億4,000万ドル(64兆4,500億ルピア)の外国為替が節約され、CO2換算で約2,440万トンの温室効果ガス排出量が削減された。
Febri Hendri Antoni Arif報道官は、パーム油の下流産業はインドネシア政府が07年から22年まで一貫して実行してきた政策により成功していると考えている。加えて、パーム油の派生製品が占める割合は10年の20%から20年には80%と、過去10年間で大幅に増加した。これは、産業大臣規則No.13 / 2010で定められたパーム油下流産業の発展に向けたロードマップの目標によるものだ。
インドネシアでは、粗パーム油(CPO)を原料とした製品は11年には54種類であったが、現在168種類におよぶ。食品、植物薬剤・栄養剤、化学・石油化学産業、再生可能燃料・バイオディーゼル(FAME ※)の業界で、CPOを原料とした製品が生産されている。
※ 脂肪酸メチルエステル
出典:InfoSAWIT ENGLISH 3月15日付