粗パーム油(CPO)は1tあたり5,900リンギットを記録したが、植物油の供給がひっ迫して原油価格が上昇すると同6,000リンギットになる可能性がある。このようにCPO価格は1~3月にかけて高騰しているが、世界の植物油の生産量が増加すると予測されているため、CPO価格は今後、下がる可能性がある。
マレーシア投資銀行のAffin Hwang Capital(Affin Hwang Investment Bank Berhad)のアナリスト、Nadia Aquidahは、「インド政府がCPO輸入税を引き下げ、インドネシア政府が多くの国へのパーム油の輸出を制限する政策を発表したことが、CPO価格が高騰している主な原因です。しかし、植物油を生産している多くの国では天候が比較的優れており、植物油産業が活発になっているため、世界の植物油の生産量は2022年に増加すると考えています」と話した。
Nadia Aquidahは、今後数カ月のCPO価格に影響を与える世界のCPO需要はまだ見通しが立ってないと指摘し、最近の調査報告で、「パーム農園企業、とくに収益見通しの高い企業が恩恵を受けることを願っています」と発表している。
Nadia Aquidahはまた、「上流部門であるパーム農園企業などはCPO価格の変動に敏感である可能性が高く、マレーシアのパーム農園企業はインドネシアのパーム農園企業に比べて、多くの利益を得るでしょう。インドネシア政府は、輸出企業がCPOの一部をより安い価格で国内で販売することを義務付けたためです」と話している。
Affin Hwang Capitalは、平均CPO価格の予測を1tあたり3,300リンギットから、同リンギット4,400に引き上げた。
マレーシアのニュースメディア・News Strait Timesによると、Nadia Aquidahは、「CPO価格は、CPOの需要や生産量に左右される可能性があります」と語ったという。これらの動向は、植物油の価格に影響を与える可能性がある。CPO輸出量は、インドネシアとマレーシアのバイオディーゼル生産量、政策や税制の変更により、影響を受ける可能性がある。
出典:InfoSAWIT ENGLISH 3月10日付