粗パーム油(CPO)生産量が減少しているなかで、世界市場で粗パーム油(CPO)の需要が高まっていることが、CPO価格が高騰する原因になっている。マレーシアパーム油委員会(MPOB)は、4~5月のCPO価格は5,000~8,000リンギットの範囲にとどまり、その後、アブラヤシの収穫が多い季節になるとCPO価格が安定すると予測している。
世界市場では、粗パーム油(CPO)の需要が高まっており、CPO生産量が減少してパーム油貯蔵量が減少していることが、CPO価格の上昇の理由となっている。マレーシアの2022年1月のCPO生産量は前月比13.5%減の125万トンだった。これは雨季の気候変化と、パーム油の原料となるアブラヤシの収穫期に農園が人手不足に見舞われたことが主な原因だ。
マレーシアパーム油委員会(MPOB)会長・Datuk Dr Ahmad Parveez Ghulam Kadirは、「CPO価格が上昇しているため、小規模農家やパーム農園企業を含む業界関係者の収入の増加につながっています」と話した。これにより、CPOの輸出税や法人税からの税収などが増えたため、マレーシア政府の収入が増加した。加えて、CPO価格が上昇したことでマレーシアの輸出収益の増加にもつながり、最終的には経済に利益がもたらされて、さらなる経済成長が促進されているという。
MPOBは、4~5月のCPO価格は5,000~8,000リンギットの範囲にとどまり、その後、アブラヤシの収穫が多い季節になるとCPO価格が安定すると予測している。マレーシアの経済・金融メディア、The Edge Marketsによると、Ahmad Parveez会長は、「2022年の平均CPO価格は、1tあたり4,250リンギットになる可能性があります」と話したという。
出典:InfoSAWIT ENGLISH 3月6日付