インドネシアでは、CPOの輸出税率は高い。スマトラ島南部の湾岸都市バンダルランプンでは、CPOが廃棄物として使用されてから輸出されるなど、違法なCPOの輸出が行われており、食用パーム油が入手困難だという。

 インドネシアのスマトラ島南部の湾岸都市バンダルランプンでは、食用パーム油を入手するのが難しい。インドネシア産の粗パーム油(CPO)がバイオディーゼル原料として使われているためではないかと考える人もいるが、実態はそうではない。CPOを高い価格で販売したいと考える輸出業者が、CPOを違法に輸出しているのだ。パーム油工場の排水を輸出したとして税関書類が偽造されていたが、実際にはCPOが輸出されていたという。

 パーム油専門家のRiksanは、「1隻の船で輸送できる2~3万トンのCPOは、簡単に入手できます」といい、CPOを違法に輸出するために税関書類を偽造した者がバンダルランプンにいたことを認めた。Riksanは2月26日、「税関、警察、裁判所などのインドネシア政府機関が、CPOが違法に輸出された者に対して、しっかりと対処することを望んでいます」と、バンダルランプンで開催された「食用パーム油の希少化」と題した議論で述べた。このことはニュースサイト、Lampungproで報告された。

 一方、税務専門家でコンサルタントのHenry Kurniawan Yuzaは、「バンダルランプンでは、最大30万トンの食用パーム油を生産できるため、2万トンの需要に十分に応えられます。しかし、販売価格が高くなるように生産を遅くする悪意ある事業者もいます。インドネシア政府の規制により、CPO輸出は税率が高いため、CPOを廃棄物として使用してから輸出するなど、違法なCPO輸出が行われています。CPOの輸出を違法に行った人に対する政府機関の対応を監視しましょう」と言った。

 「Forum Komunikasi Putra-Putri Indonesia Bersatu(インドネシア少年少女コミュニケーションフォーラム)」によって行われた公開討論では、インドネシア代表のBustami Zainudin dan副議長とインドネシアジャーナリスト協会(PWI)バンダルランプン支部・Wirahadikusumah議長が参加した。

出典:InfoSAWIT 3月1日付