米フィッチ・ソリューションズのカントリーリスク(※)・業界調査によると、2021年のパーム原油(CPO)平均価格は4,200リンギットに上昇し、22年には3,400リンギットに下落すると予測されている(以上、1tあたり)。
信用格付企業の米フィッチ・レーティングス子会社のフィッチ・ソリューションズ(以下、フィッチ)のカントリーリスク(※)・業界調査によると、2021年のパーム原油(CPO)平均価格は、これまでの1tあたり3,800リンギットから4,200リンギットに上がると予測されている。
同社の10月下旬の報告書によると、22年のCPO平均価格の予測は、これまでの1tあたり3,200リンギットから3,400リンギットへ改訂されているが、21年より下がる見込みだ。
マレーシアでは、パーム油農園の人出不足のため、21年第4四半期から22年第1四半期にかけてパーム油市場の競争が激化する見込みだが、他の植物油の価格も上昇するため、パーム油の輸入需要は高いままだろう。
一方、マレーシアでは22年、ワクチン接種の普及により移民の渡航禁止令が緩和される可能性があるため、生産状況は改善すると予測されているが、パーム生産量が増えるまでには、時間がかかることには注意が必要だ。
CPO価格が高騰すると需要にも影響が出るため、22年の消費見通しはここ数カ月で減速するだろう。22年の世界の消費の増加率は前年比2.7%に減速すると見込まれている。
※ 投資対象国の政府や経済の変化によって市場に混乱が生じた場合に、企業が損失を被るリスク。
出典:InfoSAWIT 11月23日付