エディ・マルトノ事務局長は12月11日、「肥料が高騰し調達が難しいため、2023年のパーム油の生産量に関して多少の影響を受けるでしょう。その結果、パーム油の原料となるアブラヤシの生産者、とくに小規模農家は肥料の使用を減らし、生産量の影響が出るでしょう」と語った。
エディ・マルトノ事務局長はこのような課題により、23年のCPO生産量が約5,100万~5,200万tにしかならないと予測した。これは、今年のCPO生産量の予測値である5,200万~5,300万tを下回っている。
エディ・マルトノ事務局長はまた、23年の世界経済は依然としてウクライナ危機による影響を受け、パーム油の需要が弱まる可能性があると予測した。「しかし、ヒマワリ油などの他の植物油の供給に支障が出ていることから、パーム油取引では潜在的な機会があると考えています」(エディ・マルトノ事務局長)。
しかし、これらの事実にもかかわらず、多くのパーム油産業関係者は、23年にCPO生産量を増やすことができると楽観視している。インドネシアのパーム加工会社PT Dharma Satya Nusantara Tbk (DSNG)取締役のJenti Widjajaは、東カリマンタン州のほとんどのアブラヤシ農園では、19年にエルニーニョの影響で生産量が減少していたが、22年7~9月以降は通常の状態に戻っていると述べた。CPO生産量が23年に前年比10%増加すると予測しているという。
経済メディアのKontan.co.idの報道によると、Jenti Widjaja取締役は、「再生可能エネルギーを使用して化石燃料を置き換えるなど、技術革新を通じて生産性を高め、コスト効率を改善することで実現します」と語っている。CPO価格は23年1~3月まで現在の水準にとどまり、その後、パーム油の生産量の増加にともない、下落する可能性があると予測しているという。
PT Cisadane Sawit Raya Tbk(CSRA)も23年に増産する目標を掲げている。南タパヌリで」イクバル・プラストウォ・CSRA事務局長はKontan.co.idに対して、「肥料の問題を解決するために、CSRAは徐放性肥料を利用できるように準備しており、これにより肥料のコストが大幅に削減されると期待されています」と述べた。
出典:インドネシアパーム油協会(IPOA) 12月16日付
記事の出典:Bisnis.com/Kontan.co.id