「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」の年次総会「RT2022」が、11月28日から12月1日までマレーシアのクアラルンプールで開催されている。製造業や貿易に関わる多くのRSPO会員企業が、RSPOロゴマークのない製品を扱っていることが課題となっている。その講演内容を紹介する。

RSPO認証パーム油、買い手が必要

 「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」では、認証されたパーム油の市場を拡大するうえで、課題に直面しているという。RSPOには、アブラヤシ生産者のほか、製油業や商社、製造業、小売業などパーム油のサプライチェーンに関わる企業が加盟しているが、製造業や貿易に関わる多くのRSPO会員企業が、RSPOロゴマークのない製品を扱っているためだ。認証された持続可能なパーム油 (CSPO)を生産するうえでは、買い手が必要であり、RSPO会員企業の協力が求められている。

 パーム油の原料となるアブラヤシ生産者の代表であるDato Cark Bek Nielsenは、RSPO会員企業のなかで、RSPO製品を流通させるうえでの支援を行っていない製造業やバイヤーがあることに懸念を表した。RSPO会員はお互いにサポートし、協力することが必要だ。

 「製造業や商社などのRSPO会員企業が、認証された持続可能なパーム油を購入することが大切です。RSPOの仕組みを発展させるためにも、すべてのRSPO会員企業が責任をはたすことが求められています。認証された持続可能なパーム油の生産が増加し続けているため、RSPO会員企業はこの仕組みを支えなければなりません」(Dato Cark Bek Nielsen)。

出典:InfoSAWIT 11月29日付