南米のパーム油生産国
南米の主な3つのパーム油消費国は、コロンビア、ブラジル、メキシコだ。コロンビアは、2020年に史上最多となるパーム油消費量114万tを記録したが、総消費量のうち輸入量は19万tにすぎない。コロンビアのパーム油生産量は約170万tに達し、コロンビアは南米で最大のパーム油生産国となっている。
南米で2番目にパーム油の消費量が多い国はブラジルで、消費量は約93万tであり、そのうち34.4%が輸入によるものだ。ブラジルのパーム油生産量は62万tに達する。3番目にパーム油の消費量が多い国はメキシコだ。メキシコの総消費量は59万3,000tで、そのうち47万3,000tが輸入によるものだ。メキシコのパーム油生産量は、約11万8,000tを記録した。専門家のNur Adibah Mohd Razaliによると、南米では上記3カ国以外に、グアテマラ、エクアドル、ペルーが主要なパーム油生産国だという。
コロンビアのパーム油輸出は増加
マレーシア・パーム油委員会(MPOC)の南米のパーム油市場の見通しによると、22年のコロンビアのパーム油の消費量と輸出量は、非食品部門の国内需要や認証を得ている持続可能なパーム油に対する外国の需要が増しているため、増加傾向にあると予測されている。
南米最大のパーム油とパーム核の生産国であるコロンビアは、持続可能なパーム油計画に関する国家戦略の下で、認証済みの持続可能なパーム油の増産に向けて努力を続けている。
「アブラヤシ生産者連盟(Fedepalma)」は、「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」「国際持続可能性カーボン認証(ISCC)」の持続可能なパーム油の実践的な基準を採択しており、環境認証のレインフォレスト・アライアンスコロンビアにより、コロンビアは欧州市場で認証パーム油の重要なサプライヤーとなった。
「コロンビアでは、非食品部門向けのパーム油、とくにパーム油を抽出する工程で生産されるバイオディーゼルとバイオマスが生産されています」(Nur Adibah Mohd Razali)。
出典:InfoSAWIT 11月21日付