世界市場での粗パーム油(CPO)の価格が上昇している。肥料価格の高騰により農園の維持コストが上がり、パーム油の原料となるアブラヤシ果実(FFB)の小規模農家からの買い取り価格も上昇している。

肥料高騰でパーム油の生産コストが増加

 Syarifuddin Sirait・アブラヤシ農家協会(ASPEKPIR)北スマトラ会長は11月6日、「パーム油の原料となるアブラヤシ果実(FFB)価格は上昇していますが、FFBの買い取りによる農家の利益率は低下しています。アブラヤシ生産または維持コストの大部分が施肥によるものの場合、アブラヤシ農園の維持にかかるコストの分だけFFBの販売利益を減らさなければなりません」と語った。

 Syarifuddin会長によると、アブラヤシ農園の維持費のうち施肥費用が70%程度を占め、農薬の散布や植え替えなどのその他の費用はわずか30%程度だという。「小規模農家が農園からパーム油工場までFFBを輸送する費用を負担することを余儀なくされているため、燃料価格の上昇により輸送コストの負担が増えています」(Syarifuddin会長)。

 小規模農家のFFBの輸送コストは1kg当たり約70~120ルピアであるという。尿素などの肥料の価格は以前、50kgでわずか230,000ルピアであったが、現在は540,000ルピアに上昇している。重過リン酸石灰(TSP)肥料は以前、50kgで325,000ルピアであったが、現在は650,000ルピアになっている。塩化カリウム(KCL/MOP)肥料は以前、50kgで300,000ルピアであったが、現在は625,000ルピアだ。「窒素・リン酸・カリ(NPK)肥料は以前、50kg で400,000ルピアでしたが、現在は1,000,000ルピアになっています」(Syarifuddin会長)。

出典:InfoSAWIT 11月8日付