インドネシア政府はパーム油の原料となるアブラヤシの生産量を増やすため、生産量が落ちたアブラヤシの木を植え替える「小規模農家パーム再植計画(SRP)」を行っている。一方、2021年に植え替えが行われたのは、目標となる約18万haに対して約2万7,747ha(15.41%)にとどまり、植え替えを加速させることが課題となっている。
インドネシア農業省のデータによると、「小規模農家パーム再植計画(SRP)」によるアブラヤシの植え替えは順調に進んでおらず、2021年に植え替えが行われたのは、約18万haの目標に対して約2万7,747ha(15.41%)にとどまった。小規模農家が運営するアブラヤシ農園に向けて、パーム農園基金管理庁(PFMA)と農業省農園総局の資金援助とノウハウの提供が求められている。
インドネシア下院議員のアンディ・アクマル・パスルディン氏は4月14日、「54万haの目標を達成するにあたって22年は最後の年となります。しかし、2月24日までに植え替えが行われた面積は1,199ha(0.67%)にとどまり、植え替えが大幅に遅れています。政府は、小規模農家と大手民間企業の植え付け面積がほぼ同じであることを考慮して、目標を達成するために植え替えを早める方法を説明すべきです」と発表した。
アクマル氏は加えて、小規模農家の生産性が高まると、州の歳入も増えるだろうと話した。小規模農家がアブラヤシの生産性を高めるうえでは、技術的な問題があるため、大きく高品質なアブラヤシを生産できるよう、政府の支援が必要とされている。
アクマル氏は「小規模農家パーム再植計画を進めるうえでは、官僚主義、社会的な課題、土地の合法性、作業計画、報告体制、優れた種子の入手、インフラ、提携体制、追加資金、法的機関の確認など、多くの複雑な問題があります」と話している。
出典:InfoSAWIT ENGLISH 4月18日付