「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」認証を取得しているパーム油は、世界のパーム油供給量の19%にあたる。インドネシアのRSPOによる認証パーム油(CSPO)生産量は、21年に1,080万トン(17年比約63%増)となった。インドネシアの業界関係者は、森林を保護し、生物多様性を守り、人権を尊重するために、持続可能な取り組みを強化する必要がある。

 インドネシアは2021年に、「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」による認証パーム油(CSPO)1,080万トンを生産し、世界最大のCSPO生産者としての地位を確立した。インドネシアは、17年以来、全国規模でCSPOの生産を大幅に増やしている。

 インドネシアのCSPO生産量は、17年に660万トンであったが、21年に1,080万トン(17年比約63%増)となった。RSPOによると、過去5年間のCSPO生産量は、インドネシアがマレーシア、パプアニューギニア、グアテマラ、コロンビアを上回った。

 一方、インドネシアはCSPOの最大の生産国であり続けるだけでなく、世界最大のCSPO消費国になることが期待されている。インドネシアの持続可能なパーム油市場を拡大するには、依然として多くの関係者の協力が必要だ。インドネシアの業界関係者は、森林を保護し、生物多様性を守り、人権を尊重するために、持続可能な取り組みを強化する必要がある。

 インドネシアが世界最大のCSPO生産国としての地位を獲得するのは容易ではない。パーム農園では、土地の合法性、RSPOの原則と基準(P&C)や事業権(HGU)の遵守などの問題があり、RSPOが要求する持続可能な原則の実施を妨げることが多いためだ。

 RSPO市場変革(インドネシア)担当副部長・Mahatma Windrawanは、「インドネシアにおいてCSPOの取引量が増加したのは、RSPOのメンバーが献身的に取り組んだためです。インドネシアには、RSPOの原則と基準に基づいて、持続可能であり最善の方法でパーム農園の運営ができるよう投資をしたRSPOメンバーがいます。インドネシアが生産するCSPOを販売する市場を拡大するためには、同様の努力が必要です」(Mahatma Windrawan副部長)。

 パーム農園においてRSPOの原則と基準を実現することは、粗パーム油(CPO)輸出先の国の消費者によって声高に語られてきたが、世界市場はまだその潜在能力を十分に発揮していない。「今では世界のパーム油供給量の19%がRSPO認証を取得しており、そのほとんどが市場で販売されています。しかし、インドネシア国内のCSPO需要ははるかに少ないことが課題です」(Mahatma Windrawan副部長)。

出典:InfoSAWIT ENGLISH 4月12日付