インドネシアのパーム加工会社PT Dharma Satya Nusantara Tbk(DSNG)の21年1月~12月の財務報告によると、同社の21年の利益は前年比55%増の約7,400億ルピアとなった。これは、粗パーム油(CPO)の販売量が同15%減となったものの、木材製品の売上高が大幅に増加し、CPOの価格が上昇したためだ。
DSNG・Andrianto Oetomo取締役は、木材製品の売上高は21年に好調で、同34%増の1兆3,000億ルピアにまで拡大したと発表した。一方、パーム油製品の売上高は同2%増の5兆8,000億ルピアに達した。CPO平均販売価格は同13%増の1tあたり920万ルピアとなったが、CPO販売量が同15%減の54万5,000tであったため、わずかな増加となった。
Andrianto取締役は「CPO価格の高騰に加えて、木材製品とパーム油製品において費用対効果を高めるための技術革新と生産自動化の戦略により、会社の利益が増加しました。財政的負担を最小限に抑えるために、レバレッジを解消し続けています」と話している。
DSNGの総資産は21年12月31日現在、同3.1%減の13兆7,100億ルピアとなった。これは、小規模農家からの債務が銀行への借り換え計画により、減少したためだ。小規模農家の債務の借り換えによる4,910億ルピアは、前倒しして債務を返済するために用いられた。
DSNGの負債総額は同16%減の6兆7,000億ルピアになった。一方、21年12月31日現在のDSNGの資本は同約7,950億ルピア増の7兆200億ルピアとなったが、これは主に税引後利益によるものだ。
21年は業績が良く、財務比率が健全化した。流動比率は20年の1.1倍から、21年には1.25倍に増加した。21年の負債資本比率(DER)は0.76倍と20年の1.03倍をはるかに下回った。EBITDA有利子負債倍率は20年に3.87倍であったが、21年には2.74倍になった。
出典:InfoSAWIT 2月25日付